株式会社アイサク

海外のお客様への製造設備導入プロジェクトで作業効率向上と出張費削減

株式会社アイサクは自動車のボディーを成型するプレスラインの材料供給装置を始め、大型設備機器の設計・製造を一貫して行っております。日本国内はもちろんの事、多くの顧客が世界中に工場を有しており、海外での業務が多数発生します。
現在海外の工場で進めているプロジェクトではお客様が来日し、設備機器の確認作業を行う予定でしたが、コロナにより日本への入国が規制されてしまいました。その状況の中、納期を守るため映像を共有しながら音声通話できる方法を模索し、当初はウェブカメラやタブレットを使用することを想定しておりましたが、お客様からRealwear社のウェアラブルコンピューターHMTを指名され確認作業を行うこととなりました。

リアルタイムで海外のお客様の指示に従い必要箇所を高解像度カメラで映像をお届け

HMTを導入する上で本当にHMTとウェブ会議ソフトウェアを使って確認作業が可能なのか、お客様にご迷惑をおかけしないかという不安がありました。製造設備の確認作業は重要な工程で、この段階で不具合を発見しなければ設備の納期遅れだけでなく、お客様の生産計画に狂いが生じ損害賠償を請求される可能性があります。この確認作業では、図面では気付きにくい問題を発見する必要がありますが、来日規制があるため直接現物を確認できないという大きなハードルがありました。ウェブ会議ソフトウェアを使って遠隔で確認してもらうにも、ネットワークの回線切断トラブルや通信速度が遅いため映像が粗くなってしまうリスクがありました。

また、アイサク社のような従業員60名程度の規模の中小企業にとってはHMTの端末価格も安くはなく、活用できる助成金や検証テストなどを行う時間的猶予が無かったため、コストに対する投資対効果が得られるかも不安でした。

社員は日本から、お客様は海外から納品前の確認作業を実施

実際にHMTとウェブ会議ソフトウェアを使って海外のお客様(海外2カ国と日本)で日本にある設備の確認作業を実行したところ、最初はHMTの使い方に慣れず苦戦はしたが、ウェブ会議の映像は想定していたより品質が良く、問題なく確認作業を終えることができました。来日された際に発生する予定であった付帯費用20-30万円ほどを削減できたため、HMTの投資回収は容易で、運用を続ければ投資対効果は上がっていくと見込んでいます。また、今回はお客様が来日する工程でしたが、保守運用段階に入りますと当社の社員がお客様の海外工場に渡航します。出張費用はお客様負担ではあるものの、お客様のご協力が得られれば一回の出張費用100万円から200万円程度が削減できる事になり、営業時のアピールポイントになります。また、HMTの運用を工夫できれば、年に10回から15回ほど発生する海外出張の回数を減らすことができ、移動時間を削減できる分、従業員の稼働率が上がり、作業のリードタイムも削減できます。保守運用でHMTとウェブ会議システムを使う際、機密情報扱いとなるお客様の現地工場の映像をアイサク社に共有できるかがセキュリティ上の課題となっており、ネットワークを暗号化するなどの対策を今後お客様と検討しなければなりません。

現場の人数を削減

今回のプロジェクトを通じて投資対効果以外のメリットを多く発揮できる可能性を感じました。一つはHMTとウェブ会議ステムを導入することにより働き方改革の柱である、時間外労働の上限規制に役立つツールになる可能性です。また、中小企業は優秀な人材を採用するために多くの工夫を行う必要がありますが、コロナの影響で学生が来社できず現場を見学できないことが大きな課題となっていました。新卒採用活動でもHMTを使ってリアルタイムで現場を学生に見ていただけることと、会社説明会のための学生への移動費用及び移動時間の負担を削減でき、更には最新のウェアラブルデバイスを使って先進的な印象を持ってもらえる可能性もあります。既に実施したワンデー仕事体験インターンシップではHMTを使って現場の映像を観ながらカリキュラムを進めてもらっています。

先進技術を利用した働き方改革。より多くの優秀な学生にワンデー仕事体験を実施

アイサク社はこれからHMTの利用を拡大していく予定ですが、中小企業でも購入しやすいように助成金を使うことを検討しています。

顧客事例TOP